あやうい | J'adore

あやうい


思い出だけで生きていける。

少し前、いえちょっと昔のわたしのいつものせりふ。

その頃、危険な恋ばかりしていた。

落ち着くことのない危ない恋が好きだった。

悩む相手や自分の気持ちを愛していた。

雨の降った後の町を歩くのが好き。

そんなとき、恋のかけらのような思い出がきらめく。

そのときは悲しいくらいに好きだった「彼」を思う。

思い出に変わったとき、悲しいことも美しく輝く。

雨の後の街のにおいがわたしを少し切なくさせる。